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12年?18年?マンション大規模修繕の周期目安をわかりやすく解説

マンションには大規模な修繕の為の工事が必要なことを皆さんはご存知でしょうか?

パッと見は特に悪くなっているようなところが素人目には無くても、日々の雨風や日射などを受けることにより少しづつ変化や影響を受けています。
そのため、適切なタイミングでしっかりと修繕を行い、建物の安全と資産価値を維持していく必要があるのです。

今回はマンションの大規模修繕についてご紹介しますので、ぜひご一読ください。


マンション大規模修繕の周期は12年?18年?


マンションの画像


分譲マンションの多くは、12年周期で大規模修繕を実施する事が目安となっています。
ところが最近は15年や18年周期の実施提案を行う管理会社も出てきています。

では12年や18年といった時期の違いはいったい何なのか。

そもそもマンションの建っている場所や立地により、気象条件などが異なります。
降水量や日照時間の違いや、海辺なら塩害もあるでしょう。

このような周辺環境の違いから建物への経年劣化具合に差が生まれるため、一概に12年と決めつけるのも正しいとは言えないかもしれません。

まずはマンションの現状の劣化状態を把握するために正確な診断が必要となります。
10年目が最初の大規模修繕前の診断適齢期です。

この診断でマンションのどこに修繕が必要なのかをしっかり明らかにする必要があります。


マンション大規模修繕の目的


業者の画像


そもそもマンションの大規模修繕は、マンションの快適な住居環境を確保し、資産価値を維持するために行う修繕工事や、必要に応じて建物及び設備の性能向上を図るために行う改善工事のうち、工事内容が大規模、工事費が高額、工事期間が長期にわたるもの、と国土交通省が定義しています。

ですから何か具体的な特定された工事を指して、大規模修繕とするわけではなく工事が長期にわたり高額でマンションに対する工事範囲が大きいものを大規模修繕とするわけです。

この定義にあるように大規模修繕工事は、快適な住環境と資産価値を維持し、物理的寿命、社会的寿命、経済的寿命をできるだけ延ばすことが目的となります。

物理的寿命とはマンション自体の寿命で、およそ60年から70年と言われています。

社会的寿命は住む人のライフスタイルの転換期から来るもので約20から25年ほどです。
経済的寿命はマンションの資産としての価値の限界となります。
この経済的寿命は具体的にあるわけではありません。


マンションの部位別の修繕周期目安


虫眼鏡の画像


では具体的にマンションのどこ部分がどのくらいで劣化し始め、どのくらいで修繕しなくてはいけないのか、修繕項目と修繕するタイミングの目安をご紹介致します。

屋根の場合


屋根は防水修繕がメインです。
アスファルトが露出している部分の修繕または取替えは約10から15年が目安となります。
かぶせ工法と呼ばれる保護層のあるアスファルトなら防水修繕まで約20年です。

外壁の場合


外壁修繕は、モルタル塗り・タイル張り・コンクリート打放し・目地の取替などがあり、いずれも約10年から15年が目安となります。

鉄部の場合


外部金属・建具の塗装。
これは錆びに対しての対策対応です。
約3年から6年が目安となります。

バルコニーの場合


バルコニーは直接雨風によくさらされますので、防水の改善が必要です。
こちらは約10年から15年が目安となります。

床面の場合


床はモルタル塗りの張替えは約10年から15年、タイルの取替えは約20年が目安となります。

列挙致しましたが、これら以外にもエレベーター設備、目には見えない排水設備関係やガスや給水・電気設備なども修繕を行う必要があります。

大規模修繕はこれらの様々な内容の劣化を直すだけでなく、設備のグレードアップさせることが理想です。
そうなってくると、少なくない修繕費用が必要となってきますが、多くのマンションで修繕積立金が適正価格よりも少ない金額しか徴収できていません。

そのために、大規模修繕が必要な時期がやってきても、修繕積立金が足らずに工事ができないという事態に陥ってしまいます。

大規模修繕で資金不足にならないよう、事前に修繕計画をしっかり立て、積立金を積み立てて行くことと余分な管理費などの支出を減らしていくことが大切です。

管理会社に任せきりにせずに、居住する住民もしっかり関わっていく必要があるでしょう。

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