大家が雨漏りを直してくれない！賃貸の雨漏りトラブル対策指南
雨漏りは早急な修理が必要ですが、持ち家なら任意のタイミングで業者の手配が可能です。
一方、賃貸物件の場合は話が別で、雨漏りの修理については大家や管理会社が業者を手配する必要があります。
ところが、大家が直してくれない・対応してくれないケースも度々見られます。
賃貸物件は、所有者に修理義務が課せられています。
しかし費用がかかるなどの理由で業者を手配せず、長期間放置されることも決してゼロではありません。
もし大家が雨漏りを直してくれない時は、こちらで諸々の対処が求められます。
大家が雨漏りを直してくれなくても自分で修理はNG！
大家が雨漏りを直してくれない場合、自分で業者を呼ぶケースがほとんどです。
確かに早急な修理が必要ですが、自分で修理したり、勝手に業者を呼んだりすることは避けましょう。
これらの行為は大きなリスクを伴います。
後々トラブルになりかねない
入居者の判断で雨漏りを修理業者を呼んだ場合、後々トラブルになる可能性があります。
勝手に修理したことで大家や管理会社と揉め事になり、退去を命ぜされるリスクもゼロではありません。
しかし、建物の修繕は大家の義務となるため、退去を命ぜされても従う必要は無いといえます。
反対に対応してくれないことを理由として、自ら退去するのも一つの手段です。
引越などの手間と費用はかかりますが、雨漏りで不便を強いられることがなくなります。
修理費用は自己負担になることも
勝手に業者を呼んで雨漏りを修理した場合、問題となるのが修理費用です。
いったん入居者が支払うことになりますが、後日大家へ請求しても応じてくれないケースもあります。
勝手に呼んだことに抗議し、支払いを拒否されるでしょう。
自分で雨漏り修理をした場合、修理費用の全額自己負担を強いられる可能性が高いのです。
なお、雨漏りの修理は足場を組むことが多いため、数十万円の費用がかかります。
大家が雨漏りを直してくれない時の対処法
大家に雨漏り修理を頼んでも直してくれない時は、自己防衛するほかありません。
退去するのも手ですが、それが難しい方は以下の方法で対処しましょう。
雨漏りの状況を写真や動画で撮影しておこう
まず雨漏りが発生した時は、状況が分かるように写真・動画を撮影しておきましょう。
大家へ口頭で雨漏りのことを伝えても、証拠がないからと取り合ってくれない可能性もあります。
無用なトラブルを避けるため、状態が分かるように撮影しておくことをおすすめします。
そのうえで大家に再度相談し、修理業者の手配を依頼しましょう。
許可を取って業者を手配する
もし大家が修理業者の手配に難色を示す時は、自ら業者を呼ぶことになります。
ただし勝手に呼ぶことはせず、許可を取っておきましょう。
無許可で呼んだ場合、修理費用のことで大問題になります。
無用なトラブルを避けるため、修理を断る業者もありますので、必ず許可を取ることが大切です。
家賃の減額交渉を行う
家賃の減額交渉も検討するべきでしょう。
雨漏りによって不便を強いられている場合、民法第611条（賃借物の一部滅失等による賃料の減額等）に該当する可能性があります。
入居している部屋が正しく使えず、かつ雨漏りの原因に入居者の落ち度がないとすれば、交渉してみる価値があるでしょう。
なお、抗議などの意味で一方的に家賃を減額・支払い拒否することは避けるべきです。
あくまで双方合意のうえで減額してもらう必要があります。
期限を定めて待つのも手
もし大家側に何らかの事情がある時は、期限を定めて対応を待つのもよいでしょう。
さらに文章にしておけば、言った・言わないのトラブルを防止できます。
期限内に何のアクションもなかった時は、家賃減額交渉や消費者生活センターへの相談なども検討することをおすすめします。
どうしても直してくれない場合は消費生活センターに相談を
何回催促しても大家が雨漏りの修理をしてくれない時は、消費者生活センターへ相談してみましょう。
消費者生活センターは、賃貸物件に関するトラブルの相談なども受け付けています。
直接の交渉は応じてもらえませんが、今後どうするべきかについて、適切なアドバイスをもらえます。
何の対策もしてくれない時は、一度話を聞いてもらうとよいでしょう。
